もうすぐ開花

空色の蕾

 この花、「アガパンサス」という名前のようです。
初めてこの植物が蕾を持ったことを書いてから2週間。
いつ咲くか?と待つものの、まだもう少しのようです。
『開花』というタイトルで書こうと思っておりましたが、『もうすぐ開花』に変えて公開することにしました。
kyokoippoppo.hatenablog.com
2月15日
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2月16日
f:id:kyokoippoppo:20190220183753j:plain:w200  2月20日
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(日付がスマホでは少々ずれて表示されます。パソコン画面に合わせたらこのようになりました。)

解読不能の本

 これだけの内容ですので、最近のテーマになりつつある、人智学関連の内容も加えることにしました。
「ヨヘン・ボッケミール」という人の論文をもとに出版されたテキスト・・『植物の形成運動』があります。

植物の形成運動 (耕文舎叢書)

植物の形成運動 (耕文舎叢書)

  • 作者: J・ボッケミュール,石井秀治,佐々木和子
  • 出版社/メーカー: イザラ書房
  • 発売日: 2000/11/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る

自分の手元にありながら、解読不能な箇所があまりに多く、パラリと見た後お蔵入りしていました。
この度取り出して改めて開いたのは、ブログ記事にしようという動機によってです。
ブログを始めてから私の世界は広がり、楽しくなっています。

 開いては見たものの、やはり解読不能な箇所ばかり。
全ての文字を追うことはできませんでした。
それでも、前回よりは興味が続き、解読できた箇所もちらほら。
少しずつ発掘し、その欠片を拾っているような気分です。
それらはまさしく欠片で、つなぎ合わせることもできず形にもなっていない土器のようなものです。
でも、その行為は苦しいものではなく、楽しいものなのです。

観察

 人智学とは、霊眼によってシュタイナーが見たという世界の描写を真摯に受け止め学ぶという側面もありましょうが、シュタイナーが若い頃に打ち込んだゲーテ研究の成果を知ることも含まれます。
『植物の形成運動』は、主に植物の葉の繁茂の様子を観察し、そこから時間の本質について、時間と生長について、形の変容(メタモルフォーゼ)へと考察を進めてゆくという内容です。
葉っぱの観察から思いもよらない道が続いてゆくのです。
そして私はその道の途中で迷子になる。
迷子になる=未知のものに触れている・・・・それは実はワクワクするものでもあるのです。

 今回の記事には、迷子の私にとってよきガイドとなった訳者のあとがきの文章を抜き書いて、貼り付けることにいたします。

盛んに繁茂していく茎と葉の領域から受ける印象と、花から受ける印象とは、何と異なっていることでしょう。緑の世界が終わると、そこから、色彩と蜜と香りにあふれる花の世界が、まったく異なった風情で現れでます。花はいまや、花粉の媒介者である虫や鳥などの動物界とも接触をもつようになります。私たちは、虫をおびきよせる虫媒花のからくりにも驚かされますし、風の「動き」や光の具合をみはからうかのように花を開いて花粉を遠くまで飛ばす風媒花にも、驚きを感じます。花の美しさとはかなさは、明らかに、緑の領域に見られた旺盛なたくましさとは別世界のものとして感じられます。
 しかしここで、このような動きと色彩に満たされた花の領域から根の領域へと目を転じるなら、そこは、花とは対照的に、大地への固定と生命の喪失による固化という、かなり鉱物に近い在り方をしているこ
とがわかります。
ですから、植物体が有する器官のうち、根はいくぶん鉱物的であり、茎・葉は最も植物的であり、花・果実(種子)はやや動物的である、と述べることができるでしょう。