『子どもの本のもつ力』を出発点にして②・・かわいいじょーじ

「かわいい」と思ったものを・・・ 

 前回の記事のタイトルは「『子どもの本のもつ力』を出発点にして・・かわいいをめぐって」でした。
kyokoippoppo.hatenablog.com

清水真砂子氏が持つ
”「かわいい」に対する思い”を知り、前回のブログで紹介したにも関わらず、今回ブログでは、私にとっての「かわいい」ものを紹介します。
私にとっては、自然にわく
「かわいい」という感情。
「かわいい」という表現。
「いとおしい」に言い換えても良いのかもしれませんが。
自分にとっては自然な思いの発露である
「かわいい」
を、今は思いのままに使ってゆきます。

『ひとまねこざる』

 おさるのジョージならぬ、ひとまねの好きな、好奇心旺盛な、原作の「じょうじ」の方です。
f:id:kyokoippoppo:20190728220646j:plain:w200:leftこのシリーズは町の図書館の古本市で手に入れました。
好奇心旺盛なこざるの「じょーじ」は、はめ絵の1ピースを飲み込んでしまいます。
お腹が痛くなり、病院へ行くことに・・・。

 
f:id:kyokoippoppo:20190829194933j:plain:w200:leftおじさんに手をつながれて病院へ・・・。
自分に何が起きるのか無頓着な様子のじょーじです。
入院することとなり、








f:id:kyokoippoppo:20190831194230j:plain:w200:left手術で、お腹に入ったはめ絵をかけらを取り出すことに・・・。
ベルトをかけられ手術室に運ばれてゆくじょーじ。
布団の上に出ている手、ちょこんと膨らんでいる足の部分。

どの絵もかわいらしく、じょーじに対して、やさしくいとおしい思いが自然に湧いてきます。
私の目尻がは下がって、口元は自然に緩み、
「ああ!!!かわいい。」

そして思い出すのは・・・

 そして思い出したのは、私が子育て期に描いた絵です。
これは母親に向けて、我が子のことを綴った手紙に添えたものです。
びんせんにささっと描いたものです。
母の死後、母が保存していた「母へ向けて書いた私からの手紙」を引き取ってきました。
家へ持ち帰った私は、それをつらつらと読み直しました。
母親に伝えたい一心で書いたそれらを、懐かしい思いで読み直しながら、少しずつ処分しました。
しかし、どうしても捨てられなかったものは、子どもたちのアルバムの中に残したのです。
これは、その中の一枚です。
私のお腹の中には第3子が・・・。(このブログに度々登場する娘です。)
手を引かれているのは次男Y。
しょっちゅう風邪をひき、喘息の発作を起こし、しょっちゅう中耳炎になった息子です。
これは耳鼻科にかかった時のもの。
私はその頃ペーパードライバー。
病院へ行くためにバスに乗り、大きなお腹で、半日かけての通院でした。

Yはもうバスに乗る段階で泣き、バスの中でも一言も口をきかずしんみりと悲しそうでした。
病院までのみち、下をむいてついてくるYは不憫です。
そしてなかなかめんこいです。

 診察を受けると「あらら・・・」水がたまっていると言われ、診察台に押さえつけられてしまうのです。
大きなお腹で、私はあばれる息子を抱きかかえなければなりません。
(ある日は看護師さんが代わってくれました。
あまりの暴れように、「お母さん破水しちゃうわ!!」と・・・。)
Yの断末魔のような叫び声。
「ゆっちー!!ゆっちは悪くないのにいいいいいい!!!!!」
看護師さんが苦笑して返します。
「君は悪くなくても、耳が悪いんだよお!!」

帰り道は、Yは絶好調!!
バスの旅を楽しみますが、私は口もきけないほど疲れ果ててしまうのでした。

めんこちクッキー

北海道弁で「かわいい」は「めんこい」とも言います。
私はそれを、言い換えて「めんこち」と言います。
めんこちめんこっち
 あの日私のお腹にいた娘は、今は「お母さん」。
先日、孫と作ったクッキーの写真を送ってくれました。
ほら!!めんこい。
こういう形は、大人になったらもう作ることができないのです。
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f:id:kyokoippoppo:20190822165126j:plain:w330:left ブウタロウもめんこちです。