「かわいい」と思ったものを・・・
前回の記事のタイトルは「『子どもの本のもつ力』を出発点にして・・かわいいをめぐって」でした。
kyokoippoppo.hatenablog.com
清水真砂子氏が持つ
”「かわいい」に対する思い”を知り、前回のブログで紹介したにも関わらず、今回ブログでは、私にとっての「かわいい」ものを紹介します。
私にとっては、自然にわく
「かわいい」という感情。
「かわいい」という表現。
「いとおしい」に言い換えても良いのかもしれませんが。
自分にとっては自然な思いの発露である
「かわいい」
を、今は思いのままに使ってゆきます。
『ひとまねこざる』
おさるのジョージならぬ、ひとまねの好きな、好奇心旺盛な、原作の「じょうじ」の方です。
このシリーズは町の図書館の古本市で手に入れました。
好奇心旺盛なこざるの「じょーじ」は、はめ絵の1ピースを飲み込んでしまいます。
お腹が痛くなり、病院へ行くことに・・・。
おじさんに手をつながれて病院へ・・・。
自分に何が起きるのか無頓着な様子のじょーじです。
入院することとなり、
手術で、お腹に入ったはめ絵をかけらを取り出すことに・・・。
ベルトをかけられ手術室に運ばれてゆくじょーじ。
布団の上に出ている手、ちょこんと膨らんでいる足の部分。
どの絵もかわいらしく、じょーじに対して、やさしくいとおしい思いが自然に湧いてきます。
私の目尻がは下がって、口元は自然に緩み、
「ああ!!!かわいい。」
そして思い出すのは・・・
そして思い出したのは、私が子育て期に描いた絵です。
これは母親に向けて、我が子のことを綴った手紙に添えたものです。
びんせんにささっと描いたものです。
母の死後、母が保存していた「母へ向けて書いた私からの手紙」を引き取ってきました。
家へ持ち帰った私は、それをつらつらと読み直しました。
母親に伝えたい一心で書いたそれらを、懐かしい思いで読み直しながら、少しずつ処分しました。
しかし、どうしても捨てられなかったものは、子どもたちのアルバムの中に残したのです。
これは、その中の一枚です。
私のお腹の中には第3子が・・・。(このブログに度々登場する娘です。)
手を引かれているのは次男Y。
しょっちゅう風邪をひき、喘息の発作を起こし、しょっちゅう中耳炎になった息子です。
これは耳鼻科にかかった時のもの。
私はその頃ペーパードライバー。
病院へ行くためにバスに乗り、大きなお腹で、半日かけての通院でした。
Yはもうバスに乗る段階で泣き、バスの中でも一言も口をきかずしんみりと悲しそうでした。
病院までのみち、下をむいてついてくるYは不憫です。
そしてなかなかめんこいです。
診察を受けると「あらら・・・」水がたまっていると言われ、診察台に押さえつけられてしまうのです。
大きなお腹で、私はあばれる息子を抱きかかえなければなりません。
(ある日は看護師さんが代わってくれました。
あまりの暴れように、「お母さん破水しちゃうわ!!」と・・・。)
Yの断末魔のような叫び声。
「ゆっちー!!ゆっちは悪くないのにいいいいいい!!!!!」
看護師さんが苦笑して返します。
「君は悪くなくても、耳が悪いんだよお!!」
帰り道は、Yは絶好調!!
バスの旅を楽しみますが、私は口もきけないほど疲れ果ててしまうのでした。
めんこちクッキー
北海道弁で「かわいい」は「めんこい」とも言います。
私はそれを、言い換えて「めんこち」と言います。
めんこちめんこっち
あの日私のお腹にいた娘は、今は「お母さん」。
先日、孫と作ったクッキーの写真を送ってくれました。
ほら!!めんこい。
こういう形は、大人になったらもう作ることができないのです。
ブウタロウもめんこちです。