こういう喜びは・・・・

出窓にたまった新聞

 冬休み、あれもしようこれもしようと思っていたものの、やり残しを放置したまま勤務再開となりました。
仕事が始まると新聞もまめに読めなくなります。

‘’忙しい‘’というのは理由にはなりません。
帰宅して夕食をとると、私の電源がOFFになるのです。
きれいにOFFになります。
それに抗うことさえいたしません。
そんなわけで・・・・
読みそびれ、とりあえず積んでそのまま放置してある新聞、切り抜きしたい箇所をすぐに切り抜くこともせず「そのうち」モードになったバラ新聞などが出窓に長らく置いてありました。

おお!

 6日木曜日、私はおもむろにハサミを持ってストーブの前に座りました。
出窓の新聞にようやく手を着けたのです。

パラランパラランとめくっていて目に止まったのがこの記事です。
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北海道新聞の「エンタメ本棚」の記事。
恥ずかしながらお伝えしますが、日付は何と1月18日。
積まれたものの最下層から出て参りました。(言い訳・・・この日以降の全てが溜まっていたわけではありません。飛び飛びに読んでいる過程で読みそびれていたものです。ハイ。)



『極夜行』の絵本版である『極夜の探検』の紹介文です。

たくさんのふしぎ』という子ども向けの月刊誌が

同著のエッセンスを文章として残し、それに素晴らしい絵を添えて作品としたものです。


『極夜行』は、昨年夢中になって読んだ本です。
探検の過酷さに驚き、胸騒ぎを覚えながら一枚一枚ページをめくりました。

「作品があるということは、著者である角幡氏が生きて帰ったということなのだ。」
と自分に言い聞かせながらも、その極限状態の描写に胸が苦しくなり、不安感でいっぱいになったものでした。

この読書体験がよみがえり、
「ああ、この本は図書館にリクエストだな!」
とひとりつぶやいたのです。

こういう喜びは・・・

 翌7日金曜日。
わずかながらの給料が入る日でもあり、(日給月給制です。冬休み期間は雇用が切れていたので、1月分はわずかの身入り)勤務終了後は、買い物と用足しのため、家とは反対方向の隣の地区へと車を走らせました。
道沿いに走り、信金、郵便局、セルフ給油と用を足しました。
帰路はツルハで買い物・・・・の予定。

が、が、週末の開放感に誘われて不意に図書館に寄りたくなりました。
いつも行く図書館ではない、この地区の図書館です。
もともと二町だったものが合併して一つの町になったわが町。
立派な図書館は統合されず残っています。

図書館のある文化センターに行き、防寒ブーツを脱いで、扉を開けたら



新刊本の陳列棚の最も入り口近いところに、目を引く黒い本が。

あったのです。
『極夜の探検』が!!
まるで私を待っていたように・・・。

わあああ。
なんということ。

昨日の記事切り抜きも、今日の図書館訪問もほんの気まぐれだったのに。
私はドンピシャリ欲しいもののところへたどり着いたのです。
カウンターに行き、
「思いつきで来てしまったのでカード持っていないのですが。」
に続いて
「昨日読みたいと、思った本がここに!!!入口のところにありました!!!!」
と興奮気味で伝えた私。
カウンターのHさんは、
「これ、ずいぶん黒い本だなあと思っていたのよ。」

そうです。そうです。
黒いのです。
朝が来ないところへ探検に行ったお話ですから。」

私はワクワクしながらその”黒い本”を持ち帰ってきたのでした。
こういう喜びは個人的なことで、分かち合うのが難しいのは重重承知しておりますが、私の日記ですので私の喜びを綴らせていただきました。

満月

 本日土曜日。
マイナス10度以下の凍てつく夜空に冴え冴えとした満月が姿を見せておりました。
この満月は、極夜の地の天空にも美しい光を届けていることでしょう。

思い入れのある過去記事です。お時間がありましたらのぞいてみてくださいませ。

特に、『ウヤミリックとブウタロウ』を是非是非!!!
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