心に効くもの 金のなる木

金のならない木

 『金のなる木』という植物をご存知ですか?
園芸名を『カゲツ(花月)』といい、和名は『フチベニベンケイ』というらしい。f:id:kyokoippoppo:20190204192337j:plain:w320:right
友達の家にもあります。
夫の実家の玄関には大株があって花が咲いています。
次の葉が大きくならないうちに五円玉を茎に通しておくと五円玉が茎に連なるようになります。
こんなことから『金のなる木』と呼ばれるのかしら?それとも肉厚でボリューミーな葉が”豊か”をイメージさせたのかしら?

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苦労してお絵描きしてみましたが、葉っぱは十文字に交互についていなければなりませんね。
まあ、大目に見て下さいませ。
実家にもそんな風にしていた株がありました。
今あるものは自然のまま育て、大きな株となって寒い玄関に置いてあるのです。

 
 手をかけなくても育つ丈夫な植物らしいのですが、我が家はこれを何故か枯らしてしまうのです。もう二鉢も枯らしてしまいました。
正確に言えば水をやり過ぎて、人間でいえばむくんだ状態となり、上を向くはずの茎はでろんと下を向き、葉っぱがボロボロと取れてご老体のような姿になってしまったのです。
『金のなる木』はその名の通り金運を呼ぶ景気のよい植物といわれておりますが、我が家ではこれが枯れてゆく。
残念な話ではありませんか‼️

置き去りの小枝

 昨年初冬、ご老体と成り果てたこの木を鉢ごと外へ持ってゆき土に返したのですが、その際まだいきのよい部分を取っておきました。
差し芽で根付くと聞いていたからです。
調べてみましたら、しばらくは乾燥させよ、ということでしたので台所の出窓にぽろんと置いておきました。
そろそろ植え時なのかな?と思いつつ、日が過ぎて日が過ぎて日が過ぎていきました。
鉢を用意し、土を用意することを先伸ばしにしているうちに雪も降り、物置小屋の前にも雪が積もり出入口は塞がれてしまいました。
たぶん私はこのまま植えないだろうな・・・そんな気分が濃くなってゆきました。
そうなると、その小枝は何のためにそこにあるのか?さっさと捨てれば良いものをただ置いておくことさらに数日・・・・。

生きようとしている

 そんなある日、小枝が白く細い根を出しているのを見つけました。
ストーブたきっぱなしの乾燥した我が家の空気の中に放置されていた小枝・・・・。
なんとそれは生きようとしていたのです。

私は物置小屋に向かいました。
雪をよけて、扉を開けて鉢を探し、買い置きの土を入れ小枝を差すと慎重に水分を補給しました。
余分な水は禁物のようですからね。

・・・なるか?

f:id:kyokoippoppo:20190205054612j:plain:w310:right その後、金のなる木は次なる葉を付けました。
病後の赤子のようにまだたよりなく、背筋も曲がり顔色もわるいのですが、私はこの子を育て直しますよ。
どこまで大きくなるかな?
金がなるまで育つかな?
植物は大いに人の気持ちを和ますものですが、これに慈しみ育てるという要素を加えれば、さらなる楽しみとなるでしょう。


 そう、これも心に効くものだよね。
kyokoippoppo.hatenablog.com