雪積もる

春の雪

 昨日は低気圧の影響でどっさり雪が降りました。
日本海側ではなく太平洋側にやってきた風雪。
これも春ならではの現象とみてよいのでしょうか?
この低気圧の影響でオホーツク沿岸の我が地も雪が積もりました。

 ここ数日、気温の高い日が続いており、平年より少なかった雪もどんどんしぼみ、水となり姿を消しておりました。
道路はもはや夏道路と変わらず。
風は春の気配を濃厚に伝え、おお!白鳥たちの鳴き交わす声まで風に乗ってやってきた。
このあたりは、シベリアへ帰る白鳥たちの中継地点となっているのです。

それなのに 本州から飛んできて羽を休めた鳥たちに「気が早いぞ!」と諫めるように、どっさりと積もった雪でした。
毎年そうなのです。
春の気配は姿を見せたり隠れたりするのです。
ようやく咲いたクロッカスやチューリップを、水気を含んだ重たい雪が覆い隠してしまうことだって珍しくありません。
花の一つさえ咲いていないこの時期の雪なら、やっぱりね・・という感じで受け入れるしかありません。

いうことをきく雪

f:id:kyokoippoppo:20190313061008j:plain:w320:left玄関を開けると積もっている積もっている。
水気をふくんだ雪を踏み固めてしまいたくなかったので、まず数段の階段の雪をよけました。
ずずずず・・・ずず
そうしておいて、私は義母が一人で住む実家に向かいました。徒歩数分です。
毛糸の帽子をかぶった義母さんが雪と格闘しておりました。
「あんた・・重いわ。」
「いやあ、今日のは重いよ。」
何度も繰り返すかあさん。
そして「あんたも、北海道に来たばっかりにこんなことしなくしゃならないね。」と・・・・。
「でもさ。ほかにいたら水害とかさ、地震とかで苦しんだかもしれないでしょ。」と私。
「雪はさ、重くてもさ、いうこときくじゃない。
そうです。屋根から落ちる雪もあれば、雪山を雪崩落ちてくる雪もあるけれど、大抵の雪は積もって待っている。
私はいつも思うのです。
水は違うと・・・・。
水は隙間という隙間から侵入します。
土嚢を積んでもわずかな隙間から侵入して制御不能です。
降っては、こちらがどかすまで存在する雪だから、私たちは除雪という作業に向かわなければなりませんが、裏を返せば、除雪できるということでもあるのです。

出勤時間まで間がありましたので実家でちょいと一休みさせてもらいました。
お茶もおかしもいらないよという私にかあさんは、パチンコ景品の洗剤と油を持たせてくれました。
kyokoippoppo.hatenablog.com

ありがとう。助かります。
自分の家は夫にまかせて出勤しました。

侵入不可

 町の除雪が追いついていないらしく、職員駐車場の入り口には優先の主要道路の除雪で寄せた雪が小山のように積み上がっており、侵入できませんでした。
こんなことは初めてです。
仕方なくどの車も、学校正面玄関を回り、校舎回りの敷地に駐車しました。
二時間目終了後ようやく駐車場が除雪されました。

 寄せられた巨大な雪山が出現し、校庭では、子供たちは水気を含んだ真新しい雪の上ではしゃぎまわっておりました。
重機はうなりをあげながらも、雪を寄せられる。
でも水は・・・・・重機や船や車の重力を奪い陸地に押し寄せたのだったなあ。
私は8年前の津波を思い、被害の地を春の雪がしきりに落ちていたことを思い出しておりました。
そしてまた、このことを少しずつ忘れて暮らすであろう自分を自覚するのです。