妖精たち

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 今まで気の向いたタイミングで「妖精」について書いてきました。
グノームウンディーネシルフについてです。この度はサラマンダーも加えた上で、植物との関連についてまとめてみようかと思います。
参考にするものは、ルドルフ・シュタイナー著『天使たち妖精たち』です。

天使たち妖精たち―精神世界の霊的存在 (Steiner Books)

天使たち妖精たち―精神世界の霊的存在 (Steiner Books)

引用部分を明確に分けてはおりません。
kyokoが多少要約しましたが、ほぼ本書の引用で成り立っています。
人智学について少しずつでも、断片的にでも理解を進めたく、そのために書く記事です。
私が自分のために書き残す内容です。
あらかじめお断りしておきましょう。

グノーム

 根の精霊と呼ばれます。多少なりとも透明な岩石や、金属に貫かれた鉱石の中にいることを好みます。
彼らは全く感覚から成り立っています。その感覚によって見たり聞いたりするわけですが、そこに留まらず、見たもの聞いたものを理解します。
彼らは、単に印象を受け取るのではなく、理念をも受け取るのです。
非常に知的な存在なのです。
グノームたちは地中に棲みますが、大地に縛られることをきらっています。
土に対する彼らの反感の力によって、植物は土から引き離され芽生えるのです。

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ウンディーネ

 f:id:kyokoippoppo:20190227192547j:plain:w200:rightウンディーネはグノームのような霊的な感覚器官を持ちません。彼らにできるのは空気・湿気元素のなかなかに現れる宇宙の活動に没頭するだけです。グノームたちのように目覚めた存在ではないのです。たえず夢を見ています。
彼らはグノームによって上に押し上げられた植物に、葉から始まる姿形を与えます。その結合や分離を夢見ます。
その夢に包まれて植物は生きるのです。
ウンディーネ」は宇宙の化学者といえましょう。
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シルフ

 シルフは鳥の形を愉悦しています。しかしシルフは宇宙の秩序によって、鳥になることを押しとどめられています。
f:id:kyokoippoppo:20190402083737j:plain:w200:rightシルフは愛の中で、植物に光をもたらすという課題を持っているからです。植物内のシルフの力は、ウンディーネが植物の中にいれた科学的な力に、作用を及ぼすのです。
シルフは光とウンディーネの化学的な労働から、植物の中に「現植物」を作ります。
そして秋、植物が枯れ、物質素材がすべて散り散りになるとき、この植物の形態が下方に滴ります。
それをグノームが引き取るのです。
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サラマンダー

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植物は、シルフの領域を通過したあと、上方のサラマンダー(火の元素霊)たちの領域へと到ります。
サラマンダーたちは、熱、光の住民です。大地の熱が上がったり、あるいは適度になると、彼らは熱を集めます。
そしてその熱を花の中にもたらします。
花粉はサラマンダーたちにとって、熱を種子の中に運び込むための、いわば小さな飛行機です。
熱はいたるところで、花糸の助けによって集められ、花糸から子房のなかの種子に移っていきます。
サラマンダーは蝶々をはじめとする昆虫全体に対して自己を感じます。
サラマンダーは、花から花へ飛び回る昆虫のあとを、いたるところで追っていくのです。

 私たちは植物のしべを、「雄しべ」「雌しべと呼び、それぞれを男性原理、女性原理と結びつけがちですが、シュタイナーによるとこれはとんでもない間違いのようです。f:id:kyokoippoppo:20190403152654p:plain

 母的なものは、樹皮や樹木に向かって広がっている植物の形成組織から、理想的な形態として、植物のなかを滴り落ちます。そしてグノームの働きとサラマンダーの働きとの共同から生じるものが受精なのです。グノームは本来、植物の生殖にとって産婆の役を果たします。受精は冬に地下で行われます。冬、種子が地中に入ってきます。種子は、シルフとウンディーネの働きをとおしてグノームが受け取った、植物の姿形と出合います。この姿形が、受精のために種子と出合えるところへと、運ばれていきます。

・・・分かりそうで分からない文章ですなあ。

とにかく、この↓過去ブログの一件は、グノームに対しては善き働きかけとなり、「アパガンサス」は何とか妖精たちの力を借りて、命の循環を回復したのだなあ・・・そんなことを思う私です。
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