思いつき年休

年休取ろ!!

 昨日は4時間授業、家庭訪問期間のため児童は給食を食べたあと、掃除をして下校しました。
支援員の私は職員室で過ごすのみ。
日誌を書いたらとりたてて業務もありません。
(いやあ、無いわけではないけれど先送り気分100%で・・)
ならば、よし!ということで、”思いつき年休”を取りました。
友達にすずらんの根と、オダマキの株を分ける約束をしていたのです。
「いいよ。そのうちにね。」
と。
その、そのうちをいつにしようか?と心の隅で思っていたのでした。
雨が降り土が柔らかく湿った後の今日なら、ほっくり返され植え替えられる植物へのダメージが少ないと考え、思い立ったが吉日とラインでお伺いを立てたところ
「図書館で仲間と共に本の修理中」とのことでした。
「軽トラで来てるから、持ち帰れるよ。」と・・・。
さっと、年休簿を引き抜いて、必要事項を書き上げて校長先生に
「思いつき年休いただきます。」
とあいさつして家へ戻りました。
雨がぽつぽつと降り出しましたが、断行あるのみとつなぎを着込み、長靴をはいてすずらんオダマキを堀り起こし、新聞紙を敷いたダンボール箱に入れました。
作業のメンバーに「ばかうけ青のり煎餅」を買って図書館へ・・・。

Oさんの蒔いた種


 みなさんテーブルに手当ての必要な本を広げ、修理の手を動かしておりました。
主に、「リーディング倶楽部たんぽぽ」のメンバーです。
上の写真は破れたページの補修でしょうか?
f:id:kyokoippoppo:20190620191336j:plain:w250:leftメンバーの活動は多岐にわたります。
その日の朝も、わが勤務先である小学校の教室で、本を読んでくれました。(始業前の10分間)
小学校のほかにも、節目節目の検診会場で、本を読み聞かせる活動をしています。

そして、毎週水曜日は図書館で本の修理も手がけているのです。

こちらはまさしく”手当て”・・包帯を巻かれていますよ。
「はい!一服しませんか?」

f:id:kyokoippoppo:20190620191836j:plain:w230:rightこれは繊細な作業のようですね。
 その技術は、以前地元の高校に赴任していた先生の奥様が伝えてくれました。
専門的な技術と共に必要なグッズもお持ちの方で、惜しみなくその技術を伝え、またグッズも放出して下さいました。
私は2~3回体験したかしら?
それっきりで技術を積み上げることはできませんでしたが、倶楽部のメンバープラス、有志ボランティアの方々はOさんがこの地を離れたあとも活動を続けております。
皆さん技を磨き、次から次へとやってくる手当ての必要な本たちのために、終わりの見えない作業に取り組んでおられます。

f:id:kyokoippoppo:20190620193453j:plain:w330:leftこれは色の落ちたページに色つけをしたところ。
オリジナリティーを出してはいけません。元塗られていたであろう色に忠実に・・が原則です。
これらはみなOさんが種を蒔き、メンバーがしっかりと育てている技術と活動なのです。
f:id:kyokoippoppo:20190620193319j:plain:w330:right

居心地よい場所

 「やあやあ、年休取っちゃったわ。」
と顔を出した私ですが、修理作業に手を出すわけではありません。
本の修理は、一人が一冊一冊に責任を持ち、最後までやり終えるのが鉄則なのです。
その日に終わらなければ、次回に必ずその人が続きを行います。
修理を終えたら本のタイトルと自分の名前を記入し、きちんと記録を残すのです。

中途半端な時間に顔を出した私はコーヒーをいただき雑談し、おやつを食べるだけ。
みんなのウエルカムムードに甘えてそんな時間を持ったのでした。
さてさて、私の後からももう一人・・・Yさんも顔をのぞかせました。
「今日はお客さんがいっぱいだ。」

メンバーは読み聞かせのみ参加する人もいれば、その読み聞かせも「冬場だけ」の限定で参加する方もおられます。
ほとんど参加できないけれど名前を連ね、参加のチャンスを待つ方も・・・。
私は仕事の雇用が一旦切れる夏休みと、休みの日に行われる古本市の時だけ活動に参加します。
そんな私でも、とても気持ち良くいられる場なのです。
活動の多い少ないや、その貢献度などがカウントされることがなく、本当に仲良く、気持ちが良い仲間たちです。

 今は日銭を稼ぐためお仕事に出動する私ですが、もう数年したら是非是非ごいっしょしたい。
みなさん待っててね!!