石っころ
海辺にでかけたらうちよせる波間をのぞいてみよう。
うちかえす波の下におもいがけないきれいな石ころがみつかる。
「これ、なんって石ころ?」
石ころの楽しみはここからはじまる。
このように語りかける人がいます。
その人の名は、渡辺一夫氏。(はてなキーワードで出てくるのは別の人物です。)
1941年東京生まれ。
フリーの編集ライターさんです。
この語りかけは、『海辺の石ころ図鑑』見開きページにありました。(&表紙ウラにも)
そして、本編であるところの各地の石ころを紹介したページのトップを飾るのが、何と我が町湧別町の海岸の石たちなのです。
同ページには雨がしとしとふる湧別の海岸にしゃがみこみ石を拾う渡辺氏の写真も・・・。
季節はまさしく今頃。
6月の終わりというのにオホーツク海から冷たい風がふきつける。
寒かろう寒かろう・・我が家も今朝はストーブを点火しましたよ。
その浜で石を拾う渡辺氏。
日本各地、美しいれき岩の石ころがひろえる海岸が多い。湧別の海岸では、白っぽい泥の地に、色とりどりのれきがつまった絵画作品のようなれき岩を探してみよう。
このように紹介されております。
絵画作品のような・・・と称しているのです。
浜で見つけ、持ち帰った石を捨てられない私は、川原や浜辺の石を魅力を知り、伝える人がいることを知り、力強い援軍を得たような気持ちにまりました。
しかもその人は、我が町の浜辺に降り立ち石を採集していたのです。
ぐぐっと親近感も増すのです。
石の名前
この写真は私が湧別の浜で拾ったものです。
見出しごとに配置してみることにしました。
渡辺氏は、川釣りや地図に夢中になっていた高校時代に、石ころの魅力にも惹かれ始めたそうです。
石ころの楽しみを『川原の石ころ図鑑』として出版したのが、2002年のことです。
その後、青森県の七里長浜という浜の石の美しさを日本の氷河地形研究で知られる五百沢智也(いおざわともや)氏から聞くこととなります。
実際その地を訪れ、出会った石の魅力に取りつかれて以来、渡辺氏は日本各地の海岸の石を訪ね歩くこととなりました。
なるほど、ドロップスのように かわいい石たち。
(写真は『海辺の石ころ図鑑』七里長浜のページより)
もちろん
渡辺氏は私のように拾って置いておくだけではありません。石の名付け(分類)にも精力を傾け、その探求をも楽しんでおられます。
石の判別は難しそうですが、これをきっかけにちょっと勉強してみようかしら。
川から来た石?海から打ち寄せられた石?
(写真は私のコレクション)
勉強してみようかしら??とは書いたものの、はてさて石の分類の手始めである3つの分類すらおぼつきません。
とりあえず、このあたりにあるのは、火成岩か?堆積岩か?ということになりそうです。
火成岩・・・マグマが冷えて固まった岩石
堆積岩・・・石のかけらやつぶがつもって固まった岩石
変成岩・・・地中深くで熱や圧力でつくりかえられた岩石
そんな中唯一判別できる石があります。
このあたりの子どもたちにも、判別できる・・。「とかち」と呼んで悦にいる石があるのです。
俗に言う「十勝石」正式には「黒曜石」と呼ばれるものです。
(写真は夫が拾ってきたもの。玄関横に大小取り混ぜ30個くらいおいてあります。)
浜には川から来たものものと、海から打ち寄せられたものが混在しています。
この黒曜石は湧別前浜に河口を持つ湧別川の上流から流れてきたものです。
pucchi.net
小さな飴玉たち
(写真はサロマ湖畔で拾った石と、飴玉石)
同書のページを数ページめくるとサロマ湖畔の石たちが紹介されております。
常呂町とあります。河口としては佐呂間別川が近いのかな?
この石たちはカッターの刃先でこすっても傷がつかないほど固いもので、堆積岩の一種チャートと呼ばれるものです。
こちらの写真は『海辺の石ころ図鑑』サロマ湖畔のページより。
チャート (岩石) チャート(英: chert)あるいは角岩(かくがん)は、堆積岩の一種。 主成分は二酸化ケイ素(SiO2、石英)で、この成分を持つ放散虫・海綿動物などの動物の殻や骨片(微化石)が海底に堆積してできた岩石(無生物起源のものがあるという説もある)。 断面をルーペで見ると放散虫の殻が点状に見えるものもある。
七里長浜の石が、薄くコーンスターチをまぶしたようなドロップスなら、こちらはつやつやキャンディーです。
石の話題・・ちょろりと鼻先を突っ込んだだけですが、楽しく綴ることができました。
最後に、バウムクーヘンのようなしましま模様を付けたkyoko所蔵の石をお見せしておしまいにします。
と言いつつおまけにもうひと記事書くかもです。