ふるさとのごちそう

「命」「死」に関わる記事をもう一つ書こうと思っておりましたが、自分の勢いが今一つ。
次の機会に譲ることにいたしました。

で、今回は職場である小学校で行われたイベントを紹介することにします。

ふれあいふるさと集会


『ふれあいふるさと集会』というイベントがありました。
町の産物をいただき、ふるさとの一次産業に関するお話を聞くというイベントです。
PTAや町の議員さん、ボランティアさんを巻き込んでのイベントです。

前日夕方には職員とPTA役員にてテント建て。
当日は朝早くから、ボランティアさんたちの手によって炭をおこしが始まります。
そこで焼くのは牡蠣とホタテ。
校長先生もつなぎ姿で、共に奮闘されていました。
程近いところでは枯葉を燃やして、ジャガイモを焼き始めております。
枯葉は公務補さんが連日掃除をしながら集めて下さいました。

ジャガイモは学校の畑で収穫されたものです。植え付けや管理には農協青年部の人たちが関わって下さいました。

おイモを濡れた新聞紙でくるみ、さらにホイルで包む作業は、前日児童一人一人が済ませました。

午前中に低・中・高学年別に行われます。
会場はプレイルーム。

「いただきます」

 会場に入ると、準備が進んでおりました。f:id:kyokoippoppo:20191112192209j:plain:w400:right

まずは、農協青年部の人たちが用意して下さった資料を見せてもらいながら、お話を聞きました。
夏休みに教頭先生が、酪農家の児童の牛舎へ出向き酪農体験をしていたということで、先生の体験の様子なども写真や動画、クイズなどを交えて紹介されました。
教頭先生お疲れ様でした。

さて、いよいよいただきますタイム。

トレーの上には、片貝にして焼いたホタテ(直径3センチ以上はあろうかというほどの大きさ。)
これも、網焼きした牡蠣。
串刺しであぶったマシュマロ。
そして焼きジャガ!バター添え
ミルク。
美味しかった。
でも残念なことに、海産物が苦手なお子さんが多いのです。
あらかじめ食べられるものだけ、トレーに入れれば良いと伝えられていたので、残食にはなりませんでしたが、毎年、町の特産物が子どもたちの好物と重ならないことを知るイベントなのです。

ふるさと集会の前身

さて、このふるさと集会ですが、
前身は「焼きいも集会」でして、実際に子どもたちが焚き火を楽しみ、燠(おき)で、焼きあがった焼きいもを食べたのでした。
もう、30歳過ぎの我が子たちが小学生の頃から始まった集会なのです。
始めは素直にさつまいもを焼いておりましたが、そのうち漁師の子どもが、ホッケの干物やイカを持ってきたり、マシュマロを一袋ごと持ってくる児童がいたり・・・・”焼き物何でもオッケ”ーの集会になってゆきました。
その過剰さも問題にされたのかもしれませんし、学習に結び付かないことに多くの時間をさけなくなってきた教育現場の実情もあったのでしょう。
このような焼き芋集会は姿を消しました。

そして、子どもたちの楽しみであるイベントを、ただ中止にしないための工夫の末に出来上がったのが今の『ふれあいふるさと集会』なのでしょう。
子どもたちにとってみたら、自分たちで火を囲む楽しみには及ばないのかもしれません。


しかし、多くの大人が子どもたちのためにテントを建て、火をおこし、食材を提供し、トレーに並べ、お話を読んでくれ、資料を整え提供してくれ、交流をして下さるこの集会!!
本当に貴重だと思います。

ありがとうございました。
子どもたちにとって、このような大人たちの姿を見ることは、特産品のごちそうを食べることより貴重なことなのだろうなと思いました。


本日はきれいなまん丸お月様でした。(娘の携帯を借りて撮りました。)