ご冥福を祈ります

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 作家の西村賢太氏が亡くなったという報道が先程!!
タクシー内で意識を失いそのまま病院へ・・・そこで死亡が確認されたということです。

私が西村氏の作品を読んだのは2011年のこと。
芥川賞受賞作品である苦役列車を読んだのが最初です。

これに先立ち、受賞のニュースに併せて、この方が「中卒」という学歴であることを報じた新聞記事を目にしており、私はただちに興味を持ったのでした。
長男が同じ学歴であるから・・それが大きな理由です。
だからといって、西村氏と我が子をつなげて考えるなど全く意味の無いことです。
それは分かりながらも、「中卒」のワードに親近感を感じ、惹きつけられてしまったわけです。

長男Hの来し方はカテゴリーを設けて書いております。
興味を持たれた方は、どうかそちらを読んで下さいね。



 私はここに過去の・・ブログを始めたばかりの頃に書いた記事を貼ろうと思います。
西村氏の作品を好んで読んだ私ですが、全作品をくまなく読む程のファンではありませんでした。
そんな私ですが、ささやかながらも、追悼の気持ちを表したいのです。
貼り付けて、更には記事から抜粋した短い文章も添えましょう。

kyokoippoppo.hatenablog.com

私が図書館で求める本は、整った生活のための指南書であったり、間違いのない家計の指南書であったりする一方、そのような暮らしと程遠い様子を描写した本たちにも、大いに惹き付けられるのです。




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もちろん、中卒であろうと、大学院卒であろうと、その後の人生は人それぞれだとは思っていますよ。



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西村賢太氏が『苦役列車』で芥川賞をとったのは2011年のこと。
 多くの読者の前に姿を現した作中の「北町貫多」は19歳。行く先の心細さに身悶えしながら、日雇いの港湾作業で日銭を稼いでおりました。

 と同時に彼は「後の芥川賞受賞作家」でもある人物としてお目見えしたわけでもあり、読者はそれを知りつつ苦役列車に乗る彼の日常を読むことになります。

 読みながら私は、この受賞によって得るものと共に失うものも相応にあるのではないか?と思ったものです。


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芥川賞受賞によって沒後弟子として面目を果たしたと胸をなでおろすも、それをきっかけに流行のメディアにさらされることとなり、その虚飾にまきこまれていった腹立たしさ、神聖なる師匠までもそれに巻き込ませてしまった苦々しさ。


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 「北町貫多」と星占いなどを勝手に繋げてしまったら、貫多さんに白目を剥かれ、鼻を鳴らされそうです。


西村貫太さんのご冥福を祈ります。