ただただたのしめた一冊

ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス』

 お正月期間に読み終えた本です。
これは子ども向けの本なのかもしれませんがね、とても楽しく読み終えました。

前回のパチンコネタの次に公開するは、本の話題。
先日の自分を払拭しようという狙いが無いとは言い切れませんがね・・・でもでも、この本を読み終えたとき、
「これはきっと記事にするだろうな」
と思ったことは確かですよ。
パチンコに吸い寄せられたのも私なら、常に本を手元に置き読書を楽しむのも私なの。

ということで、この本の魅力を伝えようと意気込む私なれど、先に貼ったアマゾンの作品紹介の言葉を目にしてしまった私は、つたない自分の言葉を重ねるよりは、この紹介文をここに引用する方がよほどオシャレに伝わるわ!と早々に旗を降ろしてしまいました。

よみがえる〈ミヒャエル・エンデ〉の世界!

暗黒の中世のとある真夜中。嵐の中を進むあやつり人形劇団の馬車から少年クニルプスが姿を消す。彼が向かった先は、誰もがおそれる大悪党、盗賊騎士ロドリゴ・ラウバインの城だった――。晩年のミヒャエル・エンデがのこしたふたりの物語が、美しい加筆とともにふたたび動き出す。「悪」と「おそれ」、その真の意味を探しもとめる、めくるめくメルヘンの世界。小学高学年から。

作者は、ミヒャエル・エンデヴィーラント・フロイント
ということ。
共著というわけではありません。
エンデはこの物語の3章まで書き終えたところで亡くなってしまいました。

 エンデが晩年に手がけたというこの物語は、手書きの草稿をもとにきちんとタイプして清書がなされており、作者の念入りな推敲も伺えるものだったそうです。(訳者のあとがきによる。)
終いまで綴られることのなかったこの作品を引き寄せて、登場人物たちを蘇らせたのがヴィーラント・フロイントです。

それがもはや本人の手ではかなわないかわりに、二十年余後に完成させたのがヴィーラント・フロイントである。彼は十歳のときに、『はてしない物語』を夢中になって読んで以来、その読書体験が人生の指針となり、やがて自らも児童文学への道を進んだ。

訳者あとがきにはこのように書かれておりました。


エンデの物語は、全く違和感を感じされることなく、それ以降のフロイントによる物語へと引き継がれてゆきます。

「おそれ」を知らない少年クニルプスが、誰もが怖れる盗賊ロドリゴ・ラウバインに会いにゆくことで物語が小気味よく展開し始めます。

自分をがんじからめにしていた「おそれ」から少しずつ開放されてゆくラウバイン。
一方、少年クニルプスは「おそれ」を知ることで成長してゆきます。

ラウバインは、囚われの身となった牢獄の中で悟るのです。
牢獄には身の自由を奪うものと、心の自由を奪うものがあることを。
心の自由を奪う牢獄は、自分のおそれが作り出していたことを・・。
同じ牢獄に身を置くクニルプスは、次のように語るのです。

「・・・・ぼくは思ったんだ。ちゃんとおそれを知っている騎士こそ、ほんものの、一人前の騎士なんだって。善と悪を区別することを教えてくれるから。・・・・・・・・・・・・・・悪のために勇気はいらない。勇気は善のためだけに必要なんだ、って」

ロバが曳く人形遣いの荷馬車。
そこにぶら下がる操り人形たち。
賢く活発なお姫様に、メランコリーを患う王様。
悪しき魔法使い。
そして龍。
物語を編んでゆくようなオウムの存在。

ファンタジー物語(それともメルヘンのジャンルなのかしら?)定番の舞台であり、登場人物といえましょう。
ワクワクを味わい、ユーモアに頬緩む。
エンデ作品の魅力であり、フロイントの熱意と力であり、さらには訳の素晴らしさ!
もう一つのおまけに、挿絵がとても素敵なのです。

久々に、心の深部がほぐされたような気分になりました。

いっぽっぽ!

 余談となりますが、
kyokoippoppoの
いっぽっぽは、ミヒャエル・エンデの作品『モモ』に登場する掃除夫ベッポの言葉から取り入れたものです。


「モモ」・「掃除夫」で検索するとたくさんヒットします。
多くの方の心に残るエピソードといえましょう。

ベッポの言葉はこちらをご覧下さい。
Misae バヨリン弾きさんのんNote記事を使わせていただきました。
note.com
https://note.com/misae/n/n270c51ff7d46

ホロスコープ

 ippoとの関わりまで披露しておいてこれを明かすのは少々気が引けますが、私、
ミヒャエル・エンデの作品をそう多くは読んでおりません。
『モモ』と『魔法の学校』くらいです。
はてしない物語』も未読です。

伝記は読みました。
本の表紙裏の見開きにあったのがエンデのホロスコープホロスコープ( horoscope)とは占星術における各個人を占うための天体の配置図。)でした。





 その時はホロスコープなんて知りませんでしたからね。
いったいこの図は何だ?
と思いましてね。
これを見たのが、占星術への興味と繋がりました。

あいにく、この本は手放してしまいましたので、ホロスコープをお見せできませんが。


今日は本の話題でした。
それでは皆さん、ごきげんよう