怒りの矛先
「金のある年寄りばかりじゃないんだよ!💢💢」
憎々しげな表情で、テレビ画面に向かって毒を吐いていたのは、我が母T子。
今は亡きその人は、お正月頃になると早速始まるお雛様のコマーシャルに対して、毎年腹を立て毒づいていましたっけ!
件のコマーシャルは、可愛らしい女の子が立派なお雛様を贈ったおじいちゃま、おばあちゃまに向けてお礼を伝えてるというもの。
上品そうなおじいちゃま、おばあちゃまが、孫の喜ぶ姿に目を細める…、そんな内容だったと記憶しております。
上品でもなく、裕福でもなかった我が母は、高価なものを贈るだけが愛情ではない!といきり立つのでした。
非常に直情的な母T子、
コマーシャルを見ることによって生じる得体のしれない焦燥感が、このような言動につながったのでしょう。
高級お雛様
両親は、その後まとまったお金を手にすることになります。
住んでいた町田の住宅を引き払い、千葉の振興住宅地を新たな住処にしたのです。
時は、バブルの終末期。
土地の高値がギリギリ保たれていた頃だったのでした。
母の行動力のたまものでした。
父は無関心なまま、引っ越すことを仕方なく了承する役目しか果たさなかったと思います。
懐具合か豊かになった母は、私や弟二人のの生活を何やかやと助けてくれました。
我が家の長女Aのお節句のお祝いに高級お雛様も贈ってくれました。
押入れからお出まし
その後年月を経て、我が家の末っ子のAが、家を出てからというもの・・・・・お雛様は押入れに仕舞われたまま、飾られることはありませんでした。
娘が、孫連れで故郷へ戻ってきたのが三年前のこと。
次の年のお節句に、お雛様は久々に押入れの外に出されました。
とはいえ、娘は町営の住宅暮らし、孫は動きざかりでしたので「お内裏様」だけを飾りました。
湧別暮らし2年目となった昨年の春は、町内での引っ越しというイベントがあり、その慌ただしい日々の中、やはりお内裏様だけを飾りました。
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そして今年のお節句は、全ての人形を飾りました。
理由は2つ!
●春には札幌へ転居することとなった娘は、昨年秋に引っ越し第一弾を済ませており、部屋が広く使えること。
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● このチャンスを逃すと、次にお雛様を出すことが無いこと。
そして・・この立派なお雛様は、今年飾ったあと手放すことにいたします。
娘はキッパリと言うのです。
「私に託されても、私はこれを飾れるような家に住むことは無いだろうし、必要無い!」
と。
もちろん、お内裏様だけなら飾ることは可能でしょう。
しかし、それだけを持たせてしまえば、残る他のお人形たちは、ゴミとして処分するしかありません。
それなら、セット丸ごとのまま業者に買取ってもらい、次のどなたかの持ち物になる可能性に繋いたほうが良い!
という結論になったのです。
ならば、今年のお節句には、是非孫にお雛様の全貌を見せてやりましょう。
ということになりました。
装備の点検も兼ねてね!
久々揃ったお雛様。
娘の感覚は、今や多くのファミリーの抱くものだと思います。
豪華雛人形のコマーシャルも、そういえばこの頃目にしないかもね。
大きな雛飾りは需要が減ってきているのでしょう。
うまいこと買い取ってもらえるかしら?
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再燃した折り紙熱のため、ろくすぽ家のこともしないまま、終わった三連休でした。
お雛様を飾ったことが、かろうじて頑張ったことでした。
朝の明るさが増しています。
本日は気温最低マイナス13度、最高マイナス3度のこの地でしたが、春が近づいていることを感じます。