興味の流れのままに①

伝蔵と森蔵

 「伝蔵」「森蔵」・・・この2つの名前を聞いたたけで、
「ああ、秩父事件の・・・」
と思う方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?

そういう私は、この名前からピンとくるものなど全く持ち合わせておりませんでした。
さらに、「秩父事件」に関わった人の名前ですよ、と知ったところで、
秩父?事件?歴史の教科書に載っていたかもな。」
という程度の反応しかできなかったことでしょう。

それでも、1976年に出版された『伝蔵と森蔵』を手に取ったのは、偶然と興味が波のように連鎖し、その波に身を任せていた結果です。

図書館の書棚で見つけて読んだ『熱源』

読んでいる途中で、乱雑にストックしていた新聞切り抜きの中から偶然、関連するものがパラリと出てきました。

アイヌ民族に関して、また彼らが住んだ北方という土地に関して興味を持ち始めました。

そのことをいくつかの記事にもしました。
kyokoippoppo.hatenablog.com
kyokoippoppo.hatenablog.com

土地に寄せる愛着

 私は、川崎生まれの、横浜育ち。
わがひのもとはしまぐによ~🎵
横浜市歌だって覚えていますよ。
結婚して北海道に暮らすようになり、ここでの暮らしの方が長くなりました。

その私・・・仮に本の中で「横浜」というワードが出てきたからといって、身を乗り出したりするでしょうか?
・・・・・しませんね。
横浜は私にとっては、アバウトな輪郭しか持たず、その土地に対する興味関心は薄いのです。
しかし、それが
湧別」となったらどうでしょう。
遠軽」となったらどうでしょう。

私は、お、お、お‼️

と身を起こすのです。

我が町が」「我が地域が。」
と前のめりな気持ちになるのです。
ワタシはすっかり「ここの人」になりました。
f:id:kyokoippoppo:20200308151135j:plain:w300:leftf:id:kyokoippoppo:20200308155617j:plain:w300

 ですから、町の図書館に所蔵してある『王道の狗』にこれらのページを認めるや、私は先に述べたような反応をし、さっそく借りて読み始めたのでした。
10年以上も前のことになるでしょうか?
しかし物語は、ここが舞台となっている起点を離れるや、次なる舞台を秩父へと移し、行きつ戻りつ・・・。ストーリーを負うのが難しくなり、途中で放り出してしまったのです。
(今ならここを面白く読むことができますよ。)


『王道の狗』の作者は安彦良和

隣の町遠軽町のご出身です。

安彦 良和(やすひこ よしかず、1947年12月9日 - )は、日本の漫画家、アニメーター、キャラクターデザイナー、アニメ監督、イラストレーター、小説家。 北海道紋別郡遠軽町出身。埼玉県所沢市在住。

遠軽高校弘前大学を経て、1970年虫プロ養成所に入りアニメーターとなる。虫プロ倒産後はフリーとなり『宇宙戦艦ヤマト』や『勇者ライディーン』『超電磁ロボ コン・バトラーV』『無敵超人ザンボット3』など数多くのアニメ作品に携わるが、中でもキャラクターデザインおよび作画監督を務めたアニメ『機動戦士ガンダム』は、その後放映された劇場版とも併せ社会現象ともいえるブームを巻き起こした。1990年以降、アニメ製作現場を離れて専業漫画家となり、『ナムジ』『虹色のトロツキー』『王道の狗』など主に歴史ものを描いて第19回日本漫画家協会賞優秀賞(『ナムジ』)、第4回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞(『王道の狗』)などを受賞した。

フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より


何故安彦氏は、秩父事件に関わった青年を主人公にして作品を作ったのか?
そこには、安彦氏の体験に基づいた思いがあります。

安彦氏が作品を作るにあたって参考にした書物の一つが、『伝蔵と森蔵』です。
この一冊にも、著者小池喜孝氏の並々ならぬ思いが注がれております。

 「秩父事件」の指導的立場にあった「伝蔵」と「森蔵」は本州から逃れ、罪人としての身を隠し北海道に潜伏。
そこで暮らしました。
そして「火付け」「強盗」の罪を背負ったまま亡くなりました。
忌まわしき暴動であったと位置づけられていた「秩父事件」の真相にせまり、正しく顕彰したいという強い思いがあった小池氏は、根気強く「伝蔵」「森蔵」の足取りを調査し、その子孫を探しては会いにゆきました。
この書物は、このような歴史の掘り起こしの記録です。
正直読み易いものではありませんでした。
そこに見出せる「湧別」「中湧別」「北見」などの地名によって、辛うじて親近感をつなぎとめ、読み終えた一冊です。

つながり

 時代を生きるそれぞれの人におとずれる出来事があり、出会いがあり、求めるものがあり、作品となり、また新たな出会いを生む。
作品により新たな興味が喚起され、思いが生まれる・・・・・そのようなつながり・・。
それが面白いな、と思ったわけです。

ブログの記事にしたいと思ったのです。

でもそれをどうやって?
そもそも私は何を伝えたいのか?
未だ見定まりません。

「湧別」「遠軽」でおおお!!と反応したのは、極々個人的なこと。
それを、ここに披露したところでそれは新たなつながりとなり得るのか?
興味の対象となるのか??
そのように思う私がおります。
一方それでも挑戦してみたいな、と思う私もいるのです。

先日数時間かけて、マップを作ってみました。
頭の中を整理したくて・・。

f:id:kyokoippoppo:20201213084221j:plain
このマップを活用しながら、エリアを探索するように書いてゆきましょう。
あまり気張らず楽しくね。

頭の中は整理できましたが、お部屋の整理整頓がちっとも進みません。